ベンチプレス70kgのレベルと70kgを達成できる人が100kgを達成していくための筋トレのやり方を紹介します。ベンチプレス70kgは初心者を脱して筋トレ中級者といったレベル。そこから、上級者になるには1回や10回だけでなく、3回、5回、8回などの回数やセットを上手に組んでmaxの壁を破る必要があります。
ベンチプレス70kgは上級者?

ベンチプレス70kgは上級者なのでしょうか?答えとしては、
「初心者ではないが、上級者でもない」というレベルです。
ベンチプレスは絶対的な重量としてもある程度のレベルの基準がありますが、もう一つ大切なのは体重比です。
・自分の体重の1倍→初心者卒業
・自分の体重の1.5倍→上級者
・自分の体重の2倍→エリート
というのがよくある指標なので、体重が60kg程度の男性であればベンチプレス90kg程度が上級者でしょう。
ベンチプレス70kgのレベルは?
ベンチプレス70kgのレベルを見ていきましょう。
ベンチプレス70kgのレベル1)日本でのレベルは?

日本の成人男性のベンチプレスの平均は40kgと言われています。
この情報の元となっているデータは、窪田登氏の「ウエイトトレーニング」という本の43人のデーターです。
実際に日本人男性の多くのデータをとったことはないので、確実かは分かりませんが、大きなズレはないと思われます。また、こちらも参考にしてください。
10kg・・・健全な人ならほとんど誰でもできる。 20kg・・・日本人成人女性の平均。 30kg・・・力がない成人男性のレベル。 40kg・・・日本人成人男性の平均。 50kg・・・平均よりは上だが、運動神経のいい男性ならできるレベル。 60kg・・・超初心者は卒業レベル。筋トレ、ベンチプレス未経験者ならすごい。 70kg・・・一般的には力持ちと言えるレベル。 80kg・・・一般的にはかなり力持ちと言えるレベル。ベンチプレスを練習すれば、ほとんどの人が2~3ヶ月で挙げられるようになるレベル。 90kg・・・筋トレ中級者レベル。半年~1年の練習を要する。高校生で拳げられれば普通にすごい。 100kg・・・筋トレ上級者の仲間入りするための1つ目の壁。一般的には自慢できる。とはいえ、正しくやれば1年で達成可能なので、ビビりすぎてはいけない。 110kg・・・ジムで鍛えないと到達は非常に困難。一般人との体格の差は見てわかるレベル。 120kg・・・本当の筋トレ上級者になるための2つめの壁。体重を増やすこと、フォームの正確性が求められる。 130kg・・・ジムで鍛えないと無理なレベル。スポーツだけでは無理。一般人の筋トレとしては十分なレベル。 140kg・・・おそらく日本人なら、誰でもが努力で到達できる最高地点。3~5年の筋トレが必要とされる。 150kg・・・才能(骨格、速筋線維の比率など)が必要となるレベル。本格的なジムにたまにいるレベル。 160kg・・・ここまで行ければ、体重の2倍近く上げることになりエリートレベル。若ければ、パワーリフティングの将来があるかもしれない。 170kg・・・オリンピックレベルの陸上選手やトップの格闘家レベル。食事やその他の生活をスポーツや筋トレに捧げる必要があるレベル。 180kg・・・体重が伸びていかないと実現するのはとても難しい。プロレスラーでも一握りしか上げることはできない。 190kg・・・日本人で実現できる人は限りなく少なくなる。世界のプロレスラーやレスリング選手などの一部が実現できるレベル。 200〜250kg・・・トップビルダーや力士、超ベビー級の一流格闘家などが実現できるレベル。恵まれた才能、専門的な知識、圧倒的な努力の全てが揃わないと実現不可能。 260〜290kg・・・ボディービルダーでは不可能なレベル。ストロングマンやパワーリフティングなど、ベンチプレスを仕事にする人たちの中の一握りが達成できるレベル。 300kg以上・・・日本記録、世界記録になる。内出血や肉割れ、後々の後遺症が出ることもある魔の領域 |
ベンチプレス70kgのレベル2)世界でのレベルは?
アメリカのベンチプレスのレベルを測定するサイトのデータによると、体重60kgの人が2年以上練習したレベル(中級者)が72kgになっています。(※1)
そう考えると、上級者ではないが十分中級者と言えるのには納得です。
実際に正しいフォームで練習をすれば、2年もかからず半年程度で70kgは達成できます。
ベンチプレス70kgから100kgに行くには?
ベンチプレス70kgが出来るようになってくると、本格的に100kgが見えてきます。この辺りから、ただの筋トレではなく、多少神経系も意識しながら筋トレしていく必要があります。
ベンチプレス70kgから100kgを達成する1)理論的には75kgで10回できれば100kg可能
アメリカの最大手筋トレサイトbodybuilding.comにベンチプレスのRM換算表によると、
ベンチプレス75kgが10回出来ればベンチプレス100kgを一回できるとなります。(※2)
(10回は75%なので、75÷0.75=100kgということになります)
ですから、ベンチプレス70kgだと12回程度できればベンチプレス100kgを1回出来る程度ということになるでしょう。
ベンチプレス70kgから100kgを達成する2)実際は80kg、90kgで3回、5回を経て神経を適応させる

しかし、実際に100kgを目指すのであれば、70kgを10回あげられるようになるよりも、80kgや90kgを3~5回行うトレーニングを通常のトレーニング(8~10回)のトレーニングに混ぜるのがいい方法です。
というのも、筋肥大に最適な負荷が8~12回が限界の重量なのに対し(※3)、神経系の適応のためのトレーニングは3~5回が限界の負荷で行うべきで、
この神経系の適応が起こることで、筋量が増えなくても、最大筋力が向上することがわかっています。(※4,5)
詳しく解説していきます。
ベンチプレス70kgの筋トレ方法
ベンチプレス60kg台からベンチプレス70kgを目指す筋トレと、70kgから80、90、100kgを目指す神経系も取り入れた筋トレの具体的な方法を解説します。
ベンチプレス70kgを目指す場合
最重要課題→【重りをセットで変える!】

ベンチプレス60kg以上できるのであれば、1~3セット目の重量と4~5セット目の重量は変えるべきです。
例えば、先ほどのRM換算表を見ると、ベンチプレス60kgできるのであれば、48kgで8回、45kgで10回行うことができます。
この場合、例えば、1~3セット目は50kgで6~8回程度、4~5セット目は40~45kgで8~10回程度行うのように重量を変えましょう。
もちろん、いきなり重い重量を扱うのではなく、プレートなしや30~40kg程度での準備運動を1~2セット行いましょう。
同じ重量や回数にとらわれるのを卒業する

同じ重量で10回×5セットできてしまうというのは1~3セット目は負荷が足りていません。逆に1~3セット目も本気で限界まで行うと、4~5セット目は同じ重量で行うのは難しいはずです。
しっかりと、毎回限界まで追い込みましょう。また、60~70kgの重さがどれぐらいかを知って、なれるためにもこのように重さに緩急をつける必要があります。
すでにベンチプレス70kgをできる場合
最重要課題→【神経系の適応】

70kg以上を目指す場合は、神経系を適応させる必要があります。
具体的には、MAXの90%前後の重量、つまり3~5回が限界の重量でのベンチプレスを3セット、インターバルは3分しっかり取る、というやり方を行いましょう。
2週間程度行うと、神経系の適応が現れます。そのため、
通常の8~10回のベンチプレスを2週間する→3~5回のベンチプレスを2週間する→通常の8~10回のベンチプレスを2週間する→3~5回のベンチプレスを2週間する
やベンチプレスを週に2回やる場合は通常の8~10と3~5回を1回ずつやる
などの練習がいいでしょう。
ベンチプレス以外の筋トレも重要

初心者から上級者まで全てに言えることですが、ベンチプレスは全身運動で、メインの大胸筋以外にも、補助として上腕三頭筋(二の腕)や肩、背中、腹筋、脚などを使います。
そのため、上腕三頭筋、肩、背中、脚などの筋トレもしっかりと行わなければ70kg以上を行うのは難しいです。
ベンチプレスだけをやっていてはダメです。全身を鍛えましょう。
次の目標は80kg

ベンチプレス70kgを達成したら、80kg、90kgと達成していきベンチプレス100kgを達成しましょう。
※1)参考文献 : 出典 STRENGTH LEVEL Bench Press Standards (kg)